集団での抗議行動

 大学の大講義室のような階段式の座席があって、その中の高さ的に真ん中の左に10人の人が横にならんで腰掛けている。最初に決行する人たちだ。その周囲に座っている人たちと表情や態度、動作など変わらないから、見た目は全くわからないのだけれど、その決意の程は伝わってくる。

 その10人は、なんらかのことに対して抗議行動を起こし、それを今日決行しようとしている集団20人の中の最初のグループなのだ。どうやら私もその20人のメンバーの一人らしいのだけれど、もともと集団の中で同じ方向を単純に向かない私は、だから、ちょっと冷めていて、でも、みなと同じだと言わんばかりに追従しているんだが、もしかしたら、その他の人たち以上に冷めているのかもしれない。

 この集会が終わったら彼らは実行に移すと言っていた。

 メンバーは、実に真剣に準備を整え、失敗しないように何度も何度も練習していた。決行はするのだけれど、そのやり方は一人一人の裁量に任されていたのだ。その顔ぶれの中には、幼馴染も含まれる。とても懐かしい顔がそこにあった。
私も次のグループなのだけれど、ほら、もう冷めているから、真剣にやっていない。ばれないように、真剣にはやっていない。彼らほど熱くはならないんだ。でもって、私は、薬を使おうかとか、漠然と考えるに留まっている。

 集会が終わった。

 私は、見たくないので、すぐにその場を離れ、しばらくして戻った。
彼らがどうゆうふうにやったのかはわからなかったけれど、さっきまで彼らが座っていた場所には、同じフォーマットでびっしり文字で埋め尽くされた文書に、真っ赤な個々のサインがあって、「死亡」という殺風景なゴム印が黒インキで押されていた。

 彼らは無事に成し遂げたんだなぁ。

 でも、それによって自分の感情が動くことはなかった。


 そして今日。

 今度は、階段式の大講義室ではない、普通の平らな大会議室のようなところ。やはり、真ん中左に何人かの人たちが横一列に並んでいる。べつに、決行する人たちは、一塊に座っていなければいけない決まりにはなっていない。どこに座ってもいいのだけれど、途中で逃げ出さないためなのか、一塊になって座っている。その緊張感もまた伝わってくる。

 集会が終わりに近づいた頃、私は席を立つ。前に一列に座っている人の中から「えっ」っと
振り向いた人がいた。今席を立つのか? やらないのか? と言わんばかりだ。
でも、私は平然としている。

 そうして、集会が終わった後で、会議室に戻り、彼らがさっきまで座っていた座席に行ってみると、昨日のと同じ紙に「死亡」のゴム印が押されていた。

 あー、途中で抜け駆けしたので、恨んでいるだろうなぁ、って思いがした。

 でも、抗議のためにそこまでやる必要が本当にあるのか、疑問なのだ。しかも、2つのグループに分かれて決行したのに、周囲にはなんの動揺もない。効果があったのかさえわからないのだよ。





 でも、ちょっとだけ呆然としながら帰宅した。

 私の部屋の布団が、それは綺麗にたたんであって、まるで死に行く人を送るかのような部屋になっていた。その布団の隣に母が座っていた。母は、私が2つめのグループのメンバーだと知っていたらしかった。今日は戻ってこない、それに気が付いていたのだ。知られないように行動していたつもりだったけれど、親にはわかるものなんだなぁ。

 で、私は、その綺麗にたたまれた布団をいつものように敷きなおして、そこに横になった。
途中で抜け駆けしたことを恨んでいるだろう2つめのグループの人たちの霊と戦いながら、しばらくは過ごさなければいけないかなぁ、って思いながら。

 翌日の昼、友人たちと一緒にお昼を摂りながら談笑していると、一人が隣の席についた。
あれっ。その人は実は私と同じ2つめのグループの人だった。
「進級したんですよぉ」って笑っている、そして、私に目で「加わるわけがないでしょう? 進級してうれしいのに、これからなのに」って言っている。

確かにそうだ。一緒に加わる必要なんかもともと無いのさ。

そもそも集団自決、って、要するに、一度に同じタイミングでの個々の自殺であって、一緒にやったところで、要は個々の問題なのだよ。一緒に同じところに行けるわけではないし、その苦しみは、死んでから永遠に、気が遠くなるほどに長く自らを苦しめることになるだけなのよ。決して、格好がいいものではないし、綺麗でもない。安らぎの場では決して無い。
そして、ここが肝心なんだけれど、決して、(抗議の)効果は期待できないのよ。自分たちが、単に酔っているだけさ。




そんな夢を見た。


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by WofNaka | 2012-10-11 09:13 | 夢の話 | Trackback | Comments(0)  

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