母はテレビにでるのよ、ってあんなにはしゃいでいた

 母からは来月、テレビの取材を受けるってことは聞かされていたんだよね。

 でも認知症の母がなにでテレビ出演するのかまでは教えてもらっていなかったんだ。

 で、私は自分の忙しさにかまけてそのことをすっかり忘れてしまっていたんだ。


 いきなり母から電話が入った。

 それも夜中の3時過ぎだ。

 これからいつもの小友に帰りたいんだけど、って。


 で、その電話に気がついたのは翌朝だった。携帯電話の伝言を聞いたから。


 母は小友の家に帰れたのだろうか。

 きっと親戚や父が勤めていた頃の会社の人を動員させてしまったのではあるまいか。いや、きっとそうだと思う。

 急に心配になって田舎へ急いだ。


 母は超ご機嫌だった。

 家には一旦帰って、今はテレビ局のスタジオで明日の本番前のリハーサルをやっていたところだった。

 リハーサルなのに、家の近所の人達が鈴なりになってスタジオに集まり、母に声援を送っていた。

 まだリハーサルだよ。


 私は、喜びいっぱいで少女のようにはしゃいでいる母に会った。

 明日ね、出るの、テレビに。って。

 そこにプロデューサーが現れて、母が離れた隙に私のところに近づいてきて、

 私が泣けばいいんですよね。そうですよね、って言った。

 何を言っているんだ、このプロデューサーは。

 どうやら、急ぎ訪ねてきた私を見て、母のテレビ出演を止めるために来たものと勘違いしているようだった。

 だから、プロデューサーが、自分がこの企画をリハーサルまでで終わりにして、上司から叱られて、自分が泣けばいいんだよね、ということらしかった。

 このプロデューサーは母が認知症であることを理解してしての出演依頼だった。

 そして、私に、こういう演出をすればよかったのだ、気がつかなくって申し訳ないって言いながら、固めの透明なフィルムに扇子を何本も入れてお花に見立てたものを作って見せて、私にその一つを手渡した。
私にはよくわからないのだけれど、小道具のようだった。

 私はプロデューサーさんに言った。

 貴方の思う通りに勧めていただいて結構なんですよ。

 あんなに母が喜んでいるんですから、母がその後どうなっても構いませんから、母が喜ぶようにやって頂けませんか、って。

 プロデューサーは、信じられないという顔つきをしたあと、急に破顔になって、小躍りするように階段を下りて行った。

 これでいいんだ。

 あんなに嬉しそうな母を見るのは初めてかもしれないなー。

 そして、私は、明日の本番を見ずに、このリハーサルも見ずに帰ろうと、スタジオを後にしようと出口へと向かった。

 と、そこへ、近所のおばさんが追いかけてきた。

 終わったあと、何か送るから。

 三千円ぐらいのものでいいかしら、って。

 私も、え、えぇ、それぐらいで、とか言っている。

 そして、その場を私は歩き去った。




そこで目が覚めた。


そんな夢を見た。





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by WofNaka | 2014-01-21 10:27 | 夢の話 | Trackback | Comments(0)  

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