帰宅困難者対応実験、果たして電波は届くのか

 先日企画した、アマチュア無線機を持った帰宅困難者が、歩行時にそれを有効に使えるかどうかの実験が、本日(4/20)午前中に都内で行われました。実施範囲は下の範囲内。
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実験概要)

目的:
  普段から有事を意識して通勤時にハンディ無線機を持ち歩くアマチュア無線局がいるが、果たして
  その時、帰宅困難者になったとき、その無線機を有効に使う事が出来るのか、を検証することを
  目的とする。

 実験方法:
  固定局と移動局(帰宅困難者)側とに分かれて、移動局と固定局との交信を、および移動局同士
  での交信を試みる。

 実施日時:2014年04月20日 10時〜12時

 運用場所、参加局数:
  基地局:稲城市2局、国立市1局
  移動局(帰宅困難者):7局?

 運用設備:
  移動局:アマチュア無線用ハンディトランシーバー(以下、無線機)
     出力:5W以下、アンテナ:基本的に無線機付属アンテナ、電源:基本的に内蔵電池
 周波数(電波形式):430MHz(FM)、144MHz(FM)

 交信方法:

  基本的には、以下のように行い、これを無線機の出力、アンテナの種類、周波数の変更、発信場所の
 移動の組合せで行う。
 ①移動局自身が基地局と単独で交信を試みる。
 ②基地局で交信可能な移動局に①の移動局の電波が受信できるか聞く。
 ③②で受信可能な場合、移動局同士の交信が可能か試みる。

☆私の報告

  設備:

   無線機・・・144MHz,430MHz,1200MHz使用可能な無線機。
   アンテナ・・・下からダイアモンド製ロッドアンテナ(短縮時)、FT-790用430MHz用アンテナ、
   無線機付属アンテナの3種。
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   出力・・・5W,2W,1W,0.3W。

 どこから発信したか:
 ①代々木公園(原宿口)、②荻窪、③吉祥寺
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 実線は固定局との交信、破線は移動局同士の交信。
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 ①代々木公園(原宿口)
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 ②荻窪の青梅街道とJR中央線の跨線橋上
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 ③吉祥寺の井の頭公園間の歩道橋上
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実験結果:

  実験結果としては。。。
    お互いの位置関係がわかっていて固定局のビームが向けられれば交信は可能。
   だが、実際には無線の交信だけで、相手を見つけるのは至難の業と思われる。
   GPアンテナで弱い局を見つけられればいいけれど。
   移動局同士の交信は、お互いにロケーションの良い場所にいないと難しい。
   予め時刻を決めておき、その時刻に各自のロケーションの良い場所から出るのでないと
   難しいと思われる。
   ただし、近くに、固定局がいてフォローしてもらえれば、この限りではないかも。

 交信実績

   移動局(私)と固定局との交信はできた。
   厳しい表現をすれば、予め条件がわかっていれば交信は可能。
   移動局同士での交信は2カ所(代々木公園ー新宿都庁付近、荻窪ー新宿中央公園)でできた。

 実績詳細
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☆考察)

◎その時(有事)に向けて)

  ①かつてパケット網が全世界に張り巡らされたように。。。

   かつて、インターネットという言葉が世の中に出てくる前に、アマチュア無線のパケット網が
  全世界に張り巡らされていた時代があります。個々の無線局が中継することで実現したその
  仕組みです。
   そして、それと同じように、有事の際も、アマチュア無線各局が、個々のハンディ機だけで、
  極地(例えば東京周辺地域とか)で網を張る事ができれば、個々での消費電力を抑えての
  通信が可能と思うのです。

  ②何を伝えるのか。。。

   ・弱い立場の人をフォローする、ということであれば、まずは、生存確認をすること。
     「どこに住んでいるだれそれが、何日何時何分の時点の情報として生存していて、
      さらに帰宅を試みどこそこを移動中である」というようなこと。
   ・生存確認を、移動局の住んでいる街の局に伝達する。
   ・移動していない局が、自身の近辺のエイドステーションや避難場所、被害状況を流すこと。
    「何日何時何分の時点の情報として、どこそこに何がある(避難場所、延焼地区)」など。

   最低限、これだけで十分と思われる。
   もしかしたら、移動局(帰宅困難者)が帰る場所は壊滅しているかもしれない。そうしたら、
   移動せず安全な場所に留まり、固定局としての機能を果たせるようになるかもしれない。

 ◎それには、何を準備しなければならないか。。。

  ①無線機はハンディ機のみで運用
   ハンディ機のみで基地局と(当然)移動局を運用できるようにする。
   これは移動局が状況によって固定局にもなりうるから。

  ②バッテリー電源の確保
   ハンディ機自体の電源では2日以上の運用は難しいと思われることから、小型バッテリー
   の確保と他電源から充電できる仕組みを考える。例えばパソコンから電池に充電する、とか。

  ③持ち歩きできるビームアンテナを考える
   ハンディ機付属のアンテナでは心もとないので、通勤鞄に忍ばせられるようなビームアンテナ
   を考える。

  ④固定局としてのオペレーションテクニックを身につける
   情報を熱いうちに正しく伝えられるテクニックを身につける。弱い電波を受信できる、送信は短く、
   受信は確実に受信、弱い局が発信しやすいように間隔を明ける、など。伝達ごとに情報が変わる
   ことがないように。統制も考える。

  ⑤情報の扱い方を身につける。

今後の実験(やってみたいこと)

  ①固定局を首都圏を囲むように配置して、今回の体制で交信を試みる。
   今回は西方向のみだったので、交信範囲が限られた可能性がある。

  ②中間地点(世田谷、新宿など)に固定局を配置し、移動局の中継をする。

  ③もっと多くの局が参加する。
   今回は10局の参加だったが、もう少し散らばって、実験してみたい。

 最後に、後半のレポートは、私の実績だけで、他の参加局のレポートをまとめて、再度、報告ができればと思っています。次回以降は、この企画に賛同を得て、より多くの局に参加して欲しいものです。

以上

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by WofNaka | 2014-04-20 22:08 | アマチュア無線 | Trackback | Comments(0)  

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