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1961年生れ/東ニ病気ノコドモアレバ…西ニツカレタ母アレバ…南ニ死ニサウナ人アレバ…北ニケンクヮヤソショウガアレバ…/弱い立場中心の世の中に/陸前高田市が故郷 @WofNaka

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時空間のズレか

 この窓は、一辺が2mもあるような大きな窓で、すぐ側に、太平洋が見える。

 場所は北三陸。

 地形としては、海岸に沿って低い土地が続いているようで、少なくとも、私がいるここから山肌までは1kmはゆうにある。

 今、海は大人しいんだけれど、なんか嵐の前触れのよう。

 天候も良くない、どんよりとした雲に覆われている、そんな夕方。

 海岸からは、50mくらいか。

 2階の部屋。

 山側にも窓があって、その先には公園が広く続いている。


 さっき、ちょっとした地震があった。

 震度1か2。

 でも長かった。


 私なら、どういう種類の地震で、これからどうなるのか、だいたい想像はつく。アウターライズだ。

 つまりは、すぐにでも高台に避難しなければいけない、そんな状況なのに、ここから動けないときている。


 ここの誰もに危機意識がないのだ。


 そして、ついにそれが来た。

 高さ的には大したことがないように見えたその波は、ここの窓をちょっとだけ下回った高さで、遠く山肌まで一気に入っていった。


 ここにいたら、ヤバい。

 絶対に助からない。


 ここに留まるか、ここから逃げるか、で意見が分かれた。

 もちろん、逃げるを選んだ私だったが、他の人は腑抜けのようになってしまっていて、つまりは、あまりに高台が遠過ぎたため、移動中に波に飲まれると思ってあきらめているんだ。

 私にも、この距離は遠過ぎた。

 ここから山肌までの1km、実際にはもうちょっとあるかもしれない、ここを津浪と競争して勝算がないんだった。

 でも、長くは待てなかった。

 私は、窓から外に出て、ぬかるんでいる地面をただただ走った。

 アウターライズだから、もしかしたら、津浪の周期が長いかも、確信はなかったけど、そこに賭けた。

 山のふもとまでなんとかたどり着いた。

 もう身体中が痛かった。これ以上、動けそうになかった。

 そこに、男の人が現れて、安全なところまで引き上げてくれた。助かったと思った。

 本当に間一髪だった。

 ホッとして下を見ると、明らかにさっきよりも高い波が押し寄せていた。


 さっきまでのことを思い出す余裕などなかった。ただただもう疲れ果てていた。

 
 夜になって、少し身体が楽になってきていた。

 さっきの男の人が、うちに泊まっていけと言ってくれたけど、南下しないといけない、という気持ちが強く、辞退した。

 それでも、もう夜が遅いからとしきりに止められた。

 確かに、遅いのだ。

 これから歩いてどこに行こうというのか。

 漠然とした中に「大槌町」という言葉が浮かんだ。
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 大槌町に何があるのかを思い出すことができなかったけれど、ともかく、そこに行かなければならない、と。

 制止する男の人の腕を振り払って、山道に入った。



 しばらく歩いた。

 峠から少し降りたところ、辺りは街灯もなく、月明かりでほんのり明るい程度だった。

 老婆が声を掛けて来た。

 こんな遅くに、どこに行くのかと。


 大槌まで行く。

 ここに泊まっていかないか、と最初はそんな感じだった。

 でも、丁重にお断りした。単に急いでいただけだった。

 じゃあちょっとだけ休んでいったらと。

 ま、それはあるかな、と思って、老婆についていった。


 峠を越えたちょっと下の方に、古い木造の家とも小屋ともつかないものが建っていて、そこにいたのは、小さい子ども達だった。

 どの顔もみな煤汚れていて、目だけランランとしていて、こっちを見ていた。


 なんか、それは見てはいけないもののような気がした。


 なんと言い訳したのかは覚えていないけど、そこを辞して、大槌に向かった。


 もう外は真っ暗だった。月はどこに行ったんだろう。



 一山を越えたところで、いきなり町の灯りが見えて来た。

 そこまでは覚えていた。

 もう気力が限界に来ていたんだろう。

 次に気がついたのは、白いベッドの上だった。


 だれかに助けられて、病院につれて来られたみたいだった。

 どれぐらい眠っていたのかさえわからない。


 しばらくして言われたのは、北から来た人はあなただけだよ、と。

 その言葉が意味するところが暫く理解できなかった。

 そしてまた眠りに落ちた。


 次に目が覚めたのは、それから随分月日が流れた後だったらしい。

 2枚の写真を見せられた。



 一人は、私を引っ張り上げてくれた男の人だった。

 はい、生きてましたよ、と。

 すると、写真を見せてくれた人は、あー、3ヶ月前には生きていたのか、と。


 もう一人の写真は、あの老婆だった。

 はい、住んでましたよ、と。

 すると、あー、2ヶ月前か、とつぶやいた。



 え?

 私が最初の峠を越えるのに、もしかして1ヶ月も要していたってこと?

 何がなんだかわからないけれど、何か時間のからくりが現れてしまう土地らしい。





 もう、あれから随分時間が経った。

 そんなこともあったなー、ぐらいの記憶だった。

 また私は疲れて、吉祥寺の町の中を歩いていた。


 ふと見ると、見慣れた運転手さんが乗っているタクシーだった。

 ちょっと呼び止めた。

 うちのマンションに住んでいる運転手さんなんだよね。

 でも、なんかちょっと変。

 赤ん坊を抱っこしながら運転してる。

 私はお金もないのに、立川まで、とか言ってしまっていた。

 すると、そのタクシーは、どこかに行ってしまった。

 どうやら赤ん坊を置きにいったみたいだった。


 すぐさま私はその場を離れた。

 なぜって、立川まで無賃乗車するわけにもいかんもの。知っている人の運転で。


そして、周囲のガサゴソする音で目が覚めた。
家内が出かけるところだった。
私は身体中の痛みで、全く動くことができなかった。


そんな夢を見た。



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by WofNaka | 2015-06-18 10:03 | 夢の話 | Trackback | Comments(0)

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