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1961年生れ/東ニ病気ノコドモアレバ…西ニツカレタ母アレバ…南ニ死ニサウナ人アレバ…北ニケンクヮヤソショウガアレバ…/弱い立場中心の世の中に/陸前高田市が故郷 @WofNaka

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絶望の果てに

 ここは、小さい3つの山と海に挟まれた小さな町。

 そんな小さな町で、今、地球的災害が起きようとしていた。

 予兆がなかったか、と問われれば。。。

 そう言えば、水の出が少し悪いかな、とか。

 そう言えば、鳥や動物を見かけないか、とか。

 敏感な人が、不気味だと言っているのを聞いたとか。


 そして、それは唐突に始った。

 今まで、秋になれば、山菜を取りに山に入った。家を建てると言えば、山の木を使った。鹿もイノシシも居たから、時々くる鉄砲打ちの人から新鮮な肉を分けてもらったこともあった。

 そんな生活に密着した山のはずだった。


 いきなり左の山が噴火した。粘度は低かったから、溶岩は、火口から街中に流れ落ちた。

 溶岩に追われるように、人々は海に向かった。

 海辺に住む人々は、町の人を受け入れた。

 もうこれで終わりだと誰もが思ったその時、右側の山が噴火した。水蒸気爆発を起こしていた。

 高層まで噴煙が上がり、そこまでたどり着けなかった物質が、ゆっくりと高温を保ったまま落下し、町をめがけて火砕流となって一気に下ってきた。

 あっという間だった。

 多くの人は逃げられなかった。

 もう、何が起きたかを知る前に、厚い火砕流の中で死んでいった。

 かろうじて、海の町に出かけていた人を除いて。


 真ん中の山の近くに住む人々が恐れたのは仕方がないことだった。

 次は、ここだ。

 そして、早々に海の町に逃げ出した。

 もう一刻の猶予もなかった。着の身着のままで逃げ出した人が多かった。

 なんとか海の町に逃げ果せたが、海の町は、山からの避難民でごった返していた。

 それでも人々は、例え真ん中の山が噴火しても、これ以上の犠牲者は出ないだろうことに安心もしていた。


 真ん中の山は不気味だった。

 それから暫くは、何もなかったからだ。

 必ず起きると確信があったわけではないが、何か起きるだろうと、人々は不安の中にいた。

 そして、それが起きれば、それ以上の災害は起きないだろうと、一様に安堵していた。

 これさえ済めばと。


 そして、ついにその日がやってきた。

 いきなりだった。

 大きな揺れとともに、真ん中の山が頂上付近から町まで、一気に崩壊したんだ。

 これは、今までの噴火とは桁違いに人々にショックを与えた。

 街全体が土ぼこりで砂嵐のようになってしまった。

 でも、もうこれで終わった。人々はそう思っていた。


 でも、誰も気がついていなかったんだが、海の水が少しずつ引いていた。

 海岸の遠くの海では、一カ所が丘のように波が盛り上がって、そこから砕けた波が、陸地に向かって進もうとしていた。

 さっきの山体崩壊は、海上の下で起きた巨大地震によるものだったんだ。

 でも、人々はそれに気がついていない。

 海岸付近がざわつき始めて、初めて人々は海岸を見た、その光景が信じられなかった。

 海岸付近には高台がなかった。




 1時間後、ここには町があったかどうかがわからなかった。

 人の声も聞こえなかった。


そんな夢を見た。



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by WofNaka | 2016-07-18 05:30 | 夢の話 | Trackback | Comments(0)

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