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1961年生れ/東ニ病気ノコドモアレバ…西ニツカレタ母アレバ…南ニ死ニサウナ人アレバ…北ニケンクヮヤソショウガアレバ…/弱い立場中心の世の中に/陸前高田市が故郷 @ja1toe


by WofNaka

アマチュア無線の楽しみ方について(その3)

海外との交信

あんなに英会話の本を集めていながら、ろくに英語も話せないのに、なぜか100カ国ぐらいと交信ができているなんていう話をすると、誰もが「話せない」なんてのは私の謙遜だと思うかもしれませんが、それは間違いです。本当に喋れません。

無線の交信について説明しなければなりません。
無線の交信が「成立」するには条件があって、相手のコールサインと、相手からの信号強度が聞き取れなければならない、と決まっています。

なぜ「成立」が必要なのか。それは、交信した相手から交信証をもらうためや、コンテストの点数として有効になるためです。なぜ交信証が必要か、それは、今日の話題からどんどんそれていくので簡単にしたいのですが、つまりはアワードと言って、例えば全国にある全市全郡と交信できたらもらえる賞があったりするのです。私が開局した当時の全市と全郡はそれぞれ6百数十箇所ずつありました。そのすべてと交信できる人というのは、神様まではいかなくても何年もかけなければいけない、っていうことですね。はい、ここまで。

なので「成立」した海外の局数が100カ国だということです。また必ずしも交信証の交換はしなくてもいい。そして、海外と交信するために、まさに判で押したような「ラバースタンプ」という交信の方法があるのです。
つまりは、相手のコールサインと相手の信号強度の交換に加えて、自分が電波を発信している場所やハンドルネームくらいの話し方の例があってそれをなぞればいいわけです。
ま、それでも大変ですけれど。

さて、アマチュア無線は地球や宇宙を相手にした趣味だという話は先にしていますが、地球はご存知のように丸いです。そして無線は最低でも2地点(自分と相手)間での交信になります。円でいる2地点ですから短い距離もあれば、その反対側の長い距離もあります。通常は短い距離のショートパスでの交信ですが、時に反対側の長い距離(ロングパス)で交信したがる人も出てきます。
 
私がロシアの局と交信していた時のこと。相手が、ちょっと待て、と言ってきたのです。あ、英語でね。その意味をなんとなくわかっていましたが、でも不安でした。でも相手からしたら、これだけ強力な電波だから、もしかしたらロングパスでも交信ができるのではないか、と思ったようなのです。
つまりは、相手が使っているアンテナは指向性があるアンテナだったということです。
でも、私は待てなかったのです。とても相手も私も残念だったと思います。無線歴45年のなかでたった一度の出来事だったんですから。

交信の会話ですが、英語や中国語、ロシア語もあればポルトガル語もありますが、主流は英語ですね。だいたい英語で話せばなんとかなるのですが、英語圏でない相手と英語でおしゃべりすると面白い現象が起こります。特に、相手が日本語を勉強していたりすると。
相手は、相手がつまりは私が日本人なので、自分が勉強している日本語を話したがります。こちらは、それはわかっていても、相手の日本語の理解力を訝って、あえて英語で話してしまうのです。
そうすると、相手からは日本語、こちらは英語で話すんですよね。まぁ、不思議な状況になります。
また、逆もありますね。
こちらが挨拶程度ならばロシア語も話せたりするわけですね。
不思議な会話になります。

そして、私は、何が楽しみだったか。

世界地図に、その日交信できた相手の都市を見つけて、地図にプロットすることが楽しみでした。
そして、その都市に思いを馳せるわけです。
もっとたくさんおしゃべりして、相手の住んでいるところの話とか、家族の話とか無線の話とかアンテナの話とかしたいわけですよ。でも無理でしたね。どうしてもダメでした。

でも100カ国。



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by WofNaka | 2019-02-18 23:45 | アマチュア無線 | Trackback | Comments(0)