白い犬
2019年 10月 19日
ここいら辺は、山の中腹で、がっしりとした家々が点々と並ぶ。
隣の家までは車で10分程度だから、まぁ、けっこうな距離ではあるのだが。
そして、いつもは天候が安定しているんだけれど、ここ何日も雨が降っている。
他の地域では災害も起きていて、このあたりでもひと家族でいるのは不安でもある。
そうした隣のご家族が我が家に避難してきた。
家族3人と大きな白い犬だ。この白い犬が、ちょっとオオカミな風貌で怖い。
その家族にとって犬も家族だからと言って、我が家に入れようとするのだが、私は犬がダメなので外に置くしかない。半ば放し飼い状態だった。
それでも気にはなるから窓の外の犬を見てしまうのだが、その犬が怒っているように私には見えてしまう。
そう思えば思うほどに、見るたびにそう見えてしまう。
一晩、一緒に過ごした後でその家族と犬は帰っていったのだけれど、なぜか、夜、犬だけが戻ってきた。
我が家の周囲を回って歩く。
顔は怒ったままだ。
家族がどうなったのか。
何か、災害にでもあったのか、心配だったけれども、家族とは連絡はつかなかった。
翌日になって、我が家でも避難をした方がいいような気がして、家族で車で麓に向かった。
白い犬が見送る形になった。
しばらく走ると、1本しかない道に長い木が横倒しになっていて、道を塞いでいた。
これでは麓には行けない。
戻るしかなかった。
そうして家に戻った家族を待っていたのが、その白い犬だった。
なぜか牙を剥いて、警戒している。
車を強引に玄関横につけて、素早く家の中に入っていくしかなかった。
白い犬はなぜか、私たちに怒りを向けている。
それから、何日も、白い犬は、私たちに牙を剥いたまま、周辺をうろうろしていた。
もう、嵐よりこっちの方が危険だった。
そんな夢を見た。
by WofNaka
| 2019-10-19 21:39
| 夢の話
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