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1961年生れ/東ニ病気ノコドモアレバ…西ニツカレタ母アレバ…南ニ死ニサウナ人アレバ…北ニケンクヮヤソショウガアレバ…/弱い立場中心の世の中に/陸前高田市が故郷 @ja1toe


by WofNaka

大きなクマに襲われる

そこは、山の中腹にある一軒家。
何日も前から雪が降り続いていて、1mぐらいだろうか積もっているのは。

そんな夜。
私たち夫婦は、少し遅い時間まで夜更かしをしていた。

そんな時間なのに、外が賑やかになり、2人の男たちが慌ただしく玄関を叩いた。
中に入れてくれと騒いでいる。

玄関のドアを開けてあげると、2人は、雪まみれの状態で中に入ってきた。
そして、すぐにドアの鍵をかけて、靴のまま中にはいってしまった。2人とも荒い息をしている。

その直後だった。
家に何かがぶつかったような大きな音がして、家全体が震えた。

男たちは、外を指さして、クマ、とだけ言った。

なんでも、夜道を歩いていたら、いきなり大きなクマと遭遇した、とのことだった。
冬なので、今は冬眠している時期だ。

厄介なことになった。
冬眠できないクマは危険だから。

ここは北海道ではなかったから、ツキノワグマだろうが、大きかったという。
でも、家の中までは入り込めないだろうと、念の為、部屋部屋の窓などの鍵を締めた。

警察に電話をしようと受話器をあげた瞬間に停電になった。
電話も繋がらなかった。

これは電線を切られたのかもしれなかった。
ちょっとヤバいかも。

そのうち、それでも雪が少ない方の家の壁のあたりに衝突音が何度もした後で、めりめりという音がしてきた。

中に入られるのか。

それは益々ヤバいかも。

男たちに聞いた。
クマはどんなのかと。

男たちは、クマはヒグマみたいだった、と言った。

なんだとー。

ヒグマだとー。

2mぐらいはあると思うと言った。

庭にはワゴン車が置いてあったのを思い出して、そっちに逃げる方が安全ではないかとなった。
後ろからのめりめり音は、すぐにばりばり音に変わった。

すぐに玄関のドアをあけて車に向かった。
幸いなことに、車の半分は雪に埋もれてはいたが、ドアを開けることができて、4人が中に入ることができた。

クマが追いかけてきたのがわかった。
懐中電灯に照らされたクマは、家の二階の窓くらいの高さがあった。3mはあるかも。
そして、首には月輪模様がなかった。ヒグマと思われた。

クマはすぐに車に取り付いた。
最近の車の外装は柔らかいから、すぐに傷がついて、べこべこになりそうだった。

2人の男たちは、車の後部を開けようとしていた。

車の後部には、肉の塊があった。

男たちは、それを持って、クマの方に、車からは離れた方向に投げた。

案の定、クマは、肉に取り付いた。
車にいた4人が少々の音を立てても、見向きもせずに黙々と肉に取り付いていた。

飛び込んできた2人は、その隙をみて、外に飛び出して行った。
どこに行ったのかはわからなかった。
助けを求めて出て行ったと思いたかった。

私たち夫婦は、2人を追わずに家の中に入ろうとしたが、家の中も危険だし、どうしようかと思っているうちに、クマに気づかれてしまった。

とっさに、私は雪の斜面を利用して一気に2階の屋根まで駆け上がった。
夫はついてはこなかった。

夫は、農機具置き場に向かったようだった。
クマと対決するつもりだろうか。

クマは、私と夫と見比べていたが、雪の斜面に取り付いた。
私を先に食べようと言うのか。

でも、クマのその大きさで、雪に足を取られて、さすがに2階の屋根までには届きそうもなかった。
あとは、私は朝になるまで、外の寒さとの戦いだと思った。

さすがに氷点下まで下がるのだ。吹きっさらしの2階の屋根では先に凍え死んでしまうだろう。

クマは夫がいる農機具置き場に向かった。
夫の叫び声が聞こえる。
農機具置き場は頑丈な扉があるから、そう簡単には開けられないだろうが、時間の問題とも思えた。

私は、夫には済まないと思いながらも、2階の屋根から下りて、2階の部屋の窓の鍵を調べにかかった。
どれか一つぐらい締め忘れがあればと思ったからだった。

あった。

窓をそっと開けて中に体を滑り込ませた。
これで寒さをしのげると思って外を見た時だった。

クマと目が合ってしまった。

農機具置き場からは、かすかな音が聞こえた。
まだ生きていると思った。






そんな夢を見た。








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by WofNaka | 2020-02-02 21:53 | 夢の話 | Trackback | Comments(0)